藍坊主 | Column
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藍坊主

Column

時間の形。

風呂に浸かっている時、ふとわかったんですが、時間って変ですよ。
「時間が変」
というか、どちらかというと「お前が変」って突っ込まれそうですが、時間の方が変です。やつらネコかぶってます。穴からのぞいてにやけてます。

「時間」ってなんだ?って言われたら、
「過去、現在、未来、今は時計だと1時56分です」とかって答えます、普通。子供でも知っています。
「じゃあ、過去、現在、未来ってなんだ?」って言われたら、
「昨日、今日、明日のことです」って言いながら、例えば地面に1つ線を引いて、その上に三カ所点を打てば図にして時間を示すこともできます。わかりやすくて嬉しいです。

けど俺が思ったのは、
「過去は未来の中にあり、未来は過去の中にある。そして、過去も未来も、現在の中にある」ってことです。
文章にするともの凄く奇妙です。あたまの奥が痒いです。けど、俺にはちゃんとそう思えた。

さて、では長い話の始まりです。

俺たちは時間を、いわゆる直線の状態、過去、現在、未来、って上に書いたような図のように実際感じているでしょうか。きっと違くて、そんな図のようには絶対に生きていないはずです。まず、「未来」なんてのは今感じること、見ることができないものです(予知能力でもないかぎり)。「過去」や「現在」ってのはまぁ、あり得る感じではあります。けど「過去」も見方を変えるとおかしな感じにみえてきます。どういうことかというと、過去って要するに時間の感じ方としては「思いで」とか「記憶」のことじゃないですか?記憶にない過去を、俺は思い出すことができません。「昔、どこどこの某さんが、偉い事をしました」なんていういわゆる歴史的な過去なんてのも、自分の記憶になければ、無いに等しいものです。実際にそんな歴史があったとしても、知らなかったら「過去」と呼びようがない。そんな過去は、もちろん過去になりえません。そして、おれが今話しているのはあくまで、自分そのもの(あなたそのもの)が感じている「時間」についてです。そして厳密に言ってそれ以外の「時間」は存在しないはずです。例えば、宇宙のどっかで流れている時間を地球にいる俺はどうやったって感じられないし、300年前の時間的なことを知れるのは、歴史として、「自分の時間の中」で勉強して知る以外にはできないし、あなたの時間さえ、例え同じ部屋に一緒に居ようとも、俺には感じることはできません。なぜなら、あなたの感覚は、俺の感覚ではないし、俺の感覚は当然、俺の中にしかそなわっていないからです(当たり前すぎて馬鹿みたいです)。それに極端な話、死んでしまったら、時間なんてもう関係ないものです。だって、死んだ後に、どうして世界を見れるのか(幽霊になれたら別だけど。けれどそうなったとしても、どこまでも時間は幽霊の俺につきまとってくるはずです。幽霊だって消えたりするんだから。動くってことは時間があるってことです。時間が無いのに動いたら、それこそ「時間」の意味定義は崩壊します)。つまりは自分の「時間」が正に、「時間の全て」ってことです。時計の針の動きが時間そのものでは無いように、時間は言ってしまえば、空間に漂っているようなものではなく、俺らの中にあるものです。楽しいとき、辛いとき、の時間の流れ方が違うのが何よりの証拠。時計の針が怠けたり、いきりったったりしているわけでは勿論なく笑。その原因はあくまで、俺たち個人のなかにある。時間は中にある。ブラックホールの時間が歪むといおうが何だろうが、それを体験しなければ、結局は時計の針を時間として見ているのと同じ。「ブラックホールの時間が歪む」というのは、地球での時計の針の動きに対して、相対的に、ブラックホールでは「歪む」ということでしかない。時計はさっきも書いたけどそもそも、時間そのもそではありえないので、ブラックホールがうんたらの話も、なんらこの話に影響を及ぼしません。問題にしていることは、あくまで、「時間」です。時計の針が計測する間合いが問題なのではありません。
話をもとに戻すと、「過去」も怪しいってことなんですが、過去って、どっからやってくると思いますか?言い換えれば「思いで」はどこからあなたの心にやってくるのか。
思い出を振り返るとき、記憶をたどるとき、ふと誰かに借りた映画のことを思い出すとき、全部「今」からやってきます。その思い出タイムが終わるまで、「今」によってどんどん記憶の欠片が頭の中に組み立てられていきながら、それを完成に導いていくはずです。見方を変えてあの直線の図の中で考えると、いわゆる「未来」の方から「今」へ順番に記憶の破片が流れ込んできて、ある瞬間に思い出が蘇り、完成。めでたしと思う暇もなく、またぱちっと違う事に心を向ける。そこで思いで終了。他の物事に集中したら、もう「過去」は消えてなくなってしまいます。「いやいや、それで過去が消えるわけないじゃないか、思い出はそう簡単には消えないぜ」って言われたら、こういいます。「思い出は消えないけど、過去は消えてしまうよ、「今」思い出す事をしなければ」
思い出さない過去は、過去じゃない。記憶が残ってようが、思い出さなければ、それは存在しないからです。言ってしまえば「過去」は記憶として「今」思い出しているからあるもので、「今」の連続の中でなりたっているものです。言ってしまえば、過去の完成系は、未来の中にあると「予想」できる(そこが、すなわち「今」)。つまり、あの直線に書いた図のように見ると、過去って未来より時間的に手前にあるとは思えないのです。未来の方が過去より時間的に手前になければ、過去(思い起こした記憶)は存在しえない(理解する「時間」がなければ、記憶を理解することなんてできない)。さっきも書きましたが、時間は、俺らそれぞれを離れては存在し得ないため、そして過去は時間というものを離れては存在するはずもないため、こう思うのです。「過去は未来の中にある」
じゃあ、次「未来」とは何なのか。「未来」は時間としては存在しないもの。存在しえないものだと思います。なぜなら、僕らは時間を「今」この瞬間しか感じる事ができないからです。「過去」もそういう意味では時間ではないと言えます。過去を「時間として」感じる事はできません。記憶として感じることができるだけです。最初の方でも書きましたが、未来を感じれるなんてのは「予知能力者」くらいしかいないと思います。俺には未来は見えません笑。じゃあ「未来」って何なのかって考えたら(必要なかったらこんな言葉も概念も生まれなかったろうから)、「未来」は時間じゃくてただの「予測」だ、と思いました。とりあえず「あるだろう」という保証。確実ではなく可能性。つまり「未来」は時間じゃない。時間を感じる限界は「今」だけです。限界を超えた時間は時間でありえない。俺(あなた)の感覚を離れた時間は、既に時間として意味を持たないから。「未来」は「今」が連続して起きることでできる道筋から「予測」した想像物です。
するとまた面白いことが起きます。この「未来」はどこからやってくるかというと、「過去」からです笑。「予測」は「記憶」から生まれるからです。パターンという記録から。なんだかあべこべになってきましたが、見方を変えたらなんでもあべこべです。そもそも、時間には「過去」も「未来」もないのに、まるで当たり前であるかのように「今」と同列にこの二つを並べているから、へんてこに映っているだけで、「今」だけを時間として見た場合、全部すっきり解決するはずです。要するに、過去も未来も、全部現在に集約する、ということです。

「過去は未来の中にある」→過去は記憶としてよみがえるもの、そのよみがえる場所は「今」という唯一本物の時間の中で。そして、「過去」を記憶として完成させるのは「未来」という仮想の時間から、流れてくるであろう「今」の連続という時間によって。過去は未来の中にある。

「未来は過去の中にある」→「未来」は時間ではなく「予測」である。「今」という唯一本物の時間の連続が生む「記憶」という「過去」から類推される「予測的な仮想の時間」。未来は過去の中にある。

「過去も、未来も、現在の中にある」→「今」という唯一本物の時間があればこそ、過去や未来が蓄積、予測される。この今という時間、一瞬が全て。

なので、
「過去は未来の中にあり、未来は過去の中にある。そして、過去も未来も、現在の中にある」
つまり、今、が一番偉い!!
優勝!!!
ってことですね。
ぱんぱかぱーん。
ああ、なげえ。うんざりした人ごめんなさい。

リアルな時間は今この瞬間しかない。「今を大切に」ってとてもいい言葉だと改めて思いました。

ちなみにここまでうだうだ書いてきましたが、この時間に関する考えは、時間に関する「考え」でしかありません。
時間に対する「感覚」によっては、もっと凄いことが起こりうるとも思っています。つまり「今」がでっかくなったり、小さくなったり、それこそ「予測」という「未来」を大幅に「今」が包んでいまったりっていうこと。予言とかって、もしかしたらこういうことなのかも知れないです。時間がゆっくり流れたり、早く流れたりってのも要はこういう事だと思います。「今」の膨張、縮小。言葉で言うと嘘くさくなってしまって嫌だけれど。お坊さんみたいに修行すれば、もしかしたら遠くまで「今」を、それこそ宇宙全体の大きさで、長さで、包み込めるのかもしれません。「時間」は「感覚」。自分そのもの。だとしたら、人によってはどこまでも行けてしまうのかもしれません。タイムマシンにはあまり期待していません。だけど乗ってみたいです。

YES.zeit/hozzy

エジソンさんをちょっと消す。

ユウイチにこないだもらったロウソクがとても綺麗です。
あわせてその後ヴィレッジで買ったちっさいのがたくさん入ったろうそくもとても綺麗です。やつらには明日が来ないから異様に美しくかんじられるんだと思います。紙幣には明日も変わらない価値があるけれど、ろうそくには明日も変わらない価値はもちろん保証されていません。火をともらす瞬間にしか存在理由はない。燃え尽きるまでが存在理由、輝かさ。ロウの塊を眺めているだけじゃ、それはただの塊でしかない。だからもったいないけど燃やしちゃうよ。消えてほしくないけどどんどん光れい。太陽が下って山に埋まる時の何にも変えがたいあの色は、雲の配列や、空気の質感や、月の位置や、その日の俺の機嫌によって、表象されている。明日も同じまだらさはこないだろう、たったの1分がこんなに世界を変えるのかい、あららら、もう後半歩で夜がくる、って予測がありきであの美しさは成り立っている。短いのってなんて重みを帯びるんでしょうか。綺麗だからいつも悲しくなります。夕焼けに意識を持っていかれるたびに穏やかになる心の動きと、同時に、それを腐らせずに奥の方でとっておきたいって、妙に落ち着きのない焦った心持ちにさらされます。悔しいのよ。なんか、とても。
綺麗な夕暮れの日ほど、何故か残念な気持ちになってしょうがなくなってしまうのが我ながら許せん。

どんっ、っべっばんら、ででぐらしかっつぇ、えいらえいらっ、ろ、すんびからん?ぇいら。しおかしかろんんた、でじぇいでじぇいふぉぜふ、じんぎりぎりぎろ、れんたかたんたらどどげらどげらら、

じわじわと流れてくるともしびの中のダンスの振り付けに、にわかに酔ってきた模様です。白ちゃんはグリンテルをなだめ清し、ロクオンさんは夜をじぎりぎりし、ベス●モラ●エディト、空間はより密に、境をなくし、デンデタル。

あのろうそくはあまりにも美しいのです。

はらはらするよほんとに。

グレはある日大きな樹の下で昼寝をした。
樹は尋ねた。
「お前は何ものか」
グレはあまりの疲労のため熟睡し続けた。夢さえ無い眠り。
樹はひたすら尋ねた。
「お前は何者か」
グレは、眠り続けた。自分を自分として存続するために。
樹は、樹らしく、樹の領分の中で、樹を全うする事にした。
「最後に問う、お前は誰だ」
やはりグレは眠りつづけた。

ベランダから見える樹の塊に、ごみ処理煙突の黒ずみに、形無き感触の優しさに。

YES.nuj/hozzy

明けまして。

遅くなりましたが、皆さん明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。今日も寒いですね。
今年で26歳になりますが、未だに夜の便所が恐ろしいです(まじ)
特に、水を流すときがおっかねえ。なんであんなにおっかねえ。
ドアをいつも少しあけたままにしているんですが、その開いてる方じゃない方の蝶つがいで止まってる方がそうすると少し開くじゃないですか?そこがまたおっかねえんです。夜の何かに睨まれてる気がする(だったら全部閉めろっつー話なんですが、全部閉めたら水のながれる音に逃げ場が無くて怖いのです)流す前にいつも2回後ろを見ます。

昔幼稚園あがる前にその蝶つがいの方の隙間から、猿の手みたいのがいきなり出てきて滅茶苦茶パニクったことがありました。これはただの見間違いだったのかも知れないけど、実際、鮮明に、毛もじゃが、ずわっと飛び出してきたんですね。あの瞬間は俺にとってリアルでしかありませんでした(以前もこんなことをコラムでも書いてたけど)見間違いだったとしても、もう二度とあんなものは見たくねえ(ちなみにその手は父親のものとかでは勿論ありません笑、完璧さる系のやつですね)。

友達1は夜に小人がパラシュートで電気の淵から落ちてくるのを見たことがあるそうです。
友達2は夜にオバケのQ太郎みたいのがコタツの向こうで棒2本をカンカン叩いていたのを見たことがあるそうです。
友達3は夜に窓一杯の目玉を見たことがあるそうです。

みんな何故だか夜です。
夜にはなんかがあるのか。
それとも人間の目はやっぱり夜に弱いのか。
ただの錯覚?
それとも実体?
けれども見えたのならそれはその人にとっての現実、リアルです。
自他ともにリアリティーってのは全然ないかもしれないけれど笑。
だけどそれって嘘も本当もなくって、結局それを自分がどう思うかってことでしかないんですよね。おしつけることも、おしつけられることも、超ナンセンス。
自分のみたそのままのものを誰かに貸す術もないし、その逆に誰かにそれを借りることもできないし。
俺のリアルは俺にしかわからんし。誰かのリアルはその誰かにしかわからん。
何も言わなければ、それはその人にとっての侵されることの無い真実になるのに。
喋ると、嘘だなんだ、って変質していくし。
わけわからん、ということにもなるし。
無言って一番きれいなのに。
始まらない分、終わらないからね。
侵さない分、壊されないからね。
かといって何も話さないと、それもまたそれでつまらないのよね。
話さなければ、話さないことも分からないし、話さないことが分かって初めて、今話しているってこともわかる。
疲れやすいくせに、じっとしてられない。
怖いくせに、謎のもつ引力に抗えない。
吐くのに、呑む。

ちなみに、俺が猿の手見たのは真っ昼間でしたのですよ。
はっきり、くっきり。
あれは何だった。
俺にしかわからん。
あれは、あれ。

新年そうそう、さるの話ですいません。ネズミの年なのに。
さっきの便所がひさびさ怖かったもんで。
けど、一度でいいからカッパは見てみたいです。

YES.2008/hozzy

ハノン。

ガーベラはドライにならない雰囲気がしていたけど、なんとかパリパリになりました。東海大の皆さんに文化祭の時もらった花束、今日ようやく「ライトぶらさげ」から解放してやりました。ドライフラワー完成です。とても綺麗な瑞々しい花束を2回に渡って俺らにくれてありがとう。前回はただ枯らすだけで終わってしまったけど、今回はうまく形を残して保存することができました。家に元からついていたわけわからん形した照明にぶらさげて乾燥させていました(最近より郊外に引っ越しました、田舎万歳!)歩くたびに頭にぶつかるちょっと迷惑な照明くん、こんな風に役に立つとは思わんかった。良かったです。

バラ、カーネーション、かすみ草、ガーベラ。花束に詰まっていた彼女たち(くさいですな)、刹那的な美で終わらなくて良かったんじゃないかと勝手にご満悦です。

花って、奇麗ですよねぇ(ダリみたいなヒゲ親父が呟くように妖艶に、大胆に、、真剣に)
これって当たり前のこと?花が綺麗なのは。
この年になってようやく気づきました。
花なんて特に強く興味をもったこともなかったもので(生け花なんてのは未だに植物虐待だと思ってしまう)。

うーん。
いい匂いはしないけど、色が香っている。。ああぁ(バカ)。

乾燥させたほうがいい味だしてる側面もあるのね。

そんな理屈抜きに、形が腐らず残ってよかった。
花は一瞬の輝きが美しいのかもしれないけど、俺もそんな綺麗さをとっておきたくなってしまう。生け花もこれに似た感じなのかな(イメージに残す作業)。よくわかんねえけど。

とりあえず、初めてやったドライフラワー。成功して良かったです。
便所にかざります。
便所はひどい?
それが嫌ならトワレと呼びます。
華々しいトワレは、生活の安定の元です。

便所を馬鹿にするものは便所で泣く。
トイレが華やかなのはとてもうれしいのです。
ありがとう東海大。

YES,flower/hozzy

イグノラビムス。

今また、人生の中の不思議な出来事に出会って驚いています。
今日読んでいた本に「イグノラムス●イグノラビムス(我々は無知である。そして無知であり続けるだろう)」というフレーズが出てきました(われわれは知らないし、決して知ることはないであろう、とかの訳もあるから『世界は自分の感覚の範囲でしか結局はわからない。→重力なんて目に見えないじゃないか!結局仮定でしかない、真理じゃない、さあ重力を見せてくれよ、さあさあさあ!…..え?この体重が重力だって?意味わかんねー!この重さは俺の重ささ。さあさあさあ!!え?リンゴが地面に落ちる?そんなの当たり前じゃないか笑。もっと違う方法で真理ってやつを絶対的に見せてくれよ!…….ん?できない?じゃあきっかり信じるなんて無理だよプロフェッサー笑、そんなあ、常識って言ったってそんなあやふやなものが常識なら幽霊みたいな非科学的なもんだって同じくらい常識的に存在しちまうじゃねえかベイベー』みたいな意味のことなんだろうと思います)
人間には絶対的に到達することができないポイント、例えば自分の存在への謎や、神様が本当にいるのかどうか、目の前のパソコンが自分が見ているとき以外にもちゃんとそこに在るのかどうか(バカらしいけど笑、厳密に考えると俺は俺以外の視点からは確かにパソコンを見ることができねえ)、ちょっとふざけると自分の後ろ姿を生で見ることは一生できない(鏡や映像でしか自分の背中は見られない、中国雑技団は別だけど笑)とか、そう言うことをレイモンさんと言う偉い人が科学に向けて発した言葉らしいです(科学の根本にある客観性の否定)。
とりあえずその内容は置いといて、気になったのがこの「イグノラムス●イグノラビムス」という言葉の響きです。
俺が勝手に自分の造語たちの総称に名付けた「イグノフォン」という響きになんか似てるんです(イグノフォンも造語)。
ちなみにイグノラビムスはラテン語らしいです。
なんだかすげー気になってしまってちょっと調べてみたら、イグノ(igno)はラテン語で「未知」。フォン(phone)はギリシア語で「音」と言う意味を持っているらしいのです(英語のphoneの語源)。
ignoもphoneも英語にもよくでてくるフレーズなので(ignorance→無知、とか)、アルファベットにするとなるほどなあと思えるんですが、このigno-phone(イグノフォン)と言う思いつきと意味への結びつきの偶然性に一人で強烈に鳥肌が立ってしまいました(できれば誰かと一緒にこの激情を分かち合いたかった、正にこの感覚は他の人にとってのイグノラビムス、わけわかんねえ、です。。。)
俗に言ってしまえば、無意識的に英語の響きからこの言葉を思いついたのかも知れませんが、今日に至るまであまり深くは立ち入って考えたことがなかったので、つーか、思い至りもしなかった。
そもそも「思う」というほど考えもしなかった。本当に衝動的にドンッで使っていた。
何を書いているんだろう笑。。。
とにかくイグノフォンは「未知なる音、無知なる音(知ることができ無い音)→意味を持つまえの言葉→感覚のための響き」という意味に変換できるフレーズであることが運命的に判明したのでここに声高らかに表明します(偉そうに)!
本当にその通りに俺は今までの作品の中で使っているので、もし良ければそういう気分でもう一度聴いてみて下さい(偉そうに)

数学系の本(自分が大嫌いな笑)から音楽へ結びつく、やはり俺は人間に造られた世界に人間として生きているんだなと思いました。
論理も哲学ももの凄い密度で音楽と繋がってる。太陽系から見たら笑。
大層でゴミみたいな思考からでる感情をもっと、自分の音楽へ結びつけられたら、と今日も思います。
形式的宗教、宗教的形式はどこまでもうさん臭くてクソだけど、神秘はどこまでも世界に漂っていると強烈に思う。
そう言う意味での神様はいる。宗教を越えたところにいる。
怪しい新興宗教みたいな発言にはとらえないでください笑。
俺たちが生きている事実がもはや宗教の言う神秘を越えている。
存在が美しすぎます。
また酔ってます。

YES.ignophone/hozzy

僕の両指をかすめて。

タバコやお香なんかの灰が皿からこぼれ落ちたとき、もの凄くやってしまった感に侵されて気分が萎える。
こいつがカーペットなんかの繊維系敷物の上に落ちたときなんてのは焦げる恐れと合わせて最悪であります。
灰ってやつはまず指でつかめない。触れたら確実に崩れて余計に始末がつかなくなる。けれど結局どうにかしないといけないもんだから、とてーも優しくこいつをつまもうとする。息も止めて真剣に、です。しかし結果崩壊、固まりは無数の粉にかわる。あらあらやだやだ。だから始めっからティッュペーパーかなんかでごっそりとっちまえばよかったんだバカ、なんて文句垂れたところで結局もう一回同じような行動をとるに決まってる。俺には分かる。つまるとこ面倒くさいんです。初回にティッシュを取りに行くのがすげえ面倒くせえ。崩れたらもっと面倒くさくなるのはわかってるけど、一次的に「ティッシュを取りにいく」という行為が面倒くせえ。二次になって初めてティッシュ登場の具合がおさまりいいのです。
たかが灰でうだうだと失礼。
灰は触れたら崩れてしまう、灰ではなくなってしまう、別の何かに変形する、けれど触れなきゃどうにもできない。
灰は我々人間の言葉のように思えてしまって、わけわからん告白を述べるに至りましてしまいまして。
「つまり言葉は灰ってことさ、マドモアゼル」
体躯を寄せて、儚げに。。。
ぶぶぶぶん。

ふぃー、今日は曲作りはかどりました。色んな意味でとんでもねえの用意しているつもりなのでお楽しみにしていてください。
焼酎が骨身に刺さってしまった、ヨ。
おやすみなさい。

YES.ash/hozzy

精神。

「神様はなんで俺をこんな酷いめに遭わすんだろかな。祈っても祈っても幸せになりゃしねえ」
ヤニに染まってささくれたバーカウンターで、筋肉質の白い男がマスターに語りかけていた。
「あんたが言う神様ってのはなんだい、あのバッテンマークのやつかい?それともたいそうな口ひげ生やしてるやつらがブツブツ唱えながら持ち上げている方のやつかい?」
時の制裁でヒビが走り、今にも砕け崩れそうなグラスの横腹をスナップで男の前に滑らせてマスターは柔らかに微笑んだ。
「ははふぅ、ちげえよ。俺はメルニル教さ。植物敬って野菜食わない、あのしみったれた陰気臭い教団徒さ」
しなびたサラミを口の端で噛んで男はバーボンをのど元に流し込んだ。
「陰気くさいってよ、そんな風に自分の信仰をけなすもんじゃねえぞジョルベルニ」
「ひっ、頻繁な喜捨のせいでうちの家計は灰になっちまった。火の車ってのはまだまだ余裕のあるやつが吐くセリフさ。うちの経済はさ、火がメラメラついて景気よくなる前にもう灰になっちまった原爆くらったみてえな状態なんだよマスター」
男はもう一口喉の奥にアルコールを流し込むと、血走った目を中空に漂わせてゲップを吐いた。
「七杯も呑んどいて毒づいてんのはどの口だ。きしゃぽっぽ」
マスターがおどけて言うと、にやりとして男は返した。
「喜捨ってやつはよ、響きはとってもありがたいんだがな、実質貧乏の端を強制的になめさせられて、精進せよせよって頑張らせてくれなさるよくわかんねえ、ほんとによくわかんねえ教えよ。つーかよ、あれは搾取の変態系だよ。俺たちは吸い取られて喜んでんだ。馬鹿だ。糞だよなほんとよ。それが俺たちメルニルさ。くだらないヒョロヒョロしたカスみてえなもんだよ」
「じゃあなんでお前はそれにしがみついてんだ?」
「そこに神がいるからさ」
ひと時無言。そして窓が風に鳴った。
「なあ、俺酔い過ぎかなあ?」
マスターは歴史の生き証人のようないささか味が染み出すぎているグラスケースの端から、これまたこの店に不釣り合いな少し高級そうなフォルムのワイングラスを取り出して息を吹きかけて、布をかぶせた。
「お前が酔うのはちっとも悪くねえよお。なんせ俺が儲かってちっとばかしは裕福になるからなあ。店のもんさえ壊さなければ、死ぬまで飲んでも差し支えないよお。つーか死ぬまで飲んで金をたんまり落とし給え。それが世の中に対する喜捨ってもんさ」
マスターはそう言ってぎこちなく唇を曲げてウインクすると、満足したようにもう一度グラスにはあーっと息を吹きかけた。
「へへへ、そうさあ、故に小生たんまり酒を呑んで奉るのでござるの巻きー」
ぐいっとグラスの底を飲み干し、マッチを摩ってタバコに火をつけようと男がポケットに手を突っ込んだ瞬間、後ろの方の席でガタッと椅子を引きずる音がして空気が軋んだ。
「あんた。メルニルなんかい?」
「あ?」
赤とも黒ともつかぬ、すり切れてボロボロにくすんだ布巻きを纏った老人がすりすりと男の方に滲みよりながら静かに口を割いた。老人は白亜の目を濁らせて、歯のない口の端に黄色い泡を浮かばせてきききと笑っている。
「あんた。メルニル?」
再び問われた老人の問いに男は薄気味悪い気持ちを抱えながら答えた。
「そうだよ。メルニルだけど。なんか?」
老人は男の隣の、足が今にもかけ落ちそうなスツールに大仰そうにすわると「コウモリ酒をもう一杯」とマスターに静かに言葉を放った。
「いやね、私もメルニルなもんでね」
コウモリ酒ってよ、あんた、魔法使いのじいさんかいな。
男は警戒しつつもこの老人を隣にしてもう一杯、バーボンをロックで頼んだ。
やたらと磨き込まれて痛ましいほど透明な丸窓の向こうで、夜は永遠に続くかのような密度の濃さで黒を孕み込み、酒場の薄暗い照明にひどく反射して、この空間を今にも飲み下すようにぎらついている。少々居心地が悪くなってきた。
「そうか。じいさんもメルニル拝んでるんだな。どうだい。調子いいかい?」
「ええ。すこぶるいい具合でございます」
信じられないくらい長い舌を口から伸ばして、コウモリ酒をぴちゃぴちゃと嘗めながら老人は盲の目を更に深く濁らせて微笑む。
目をそらした男は、ぐいっとまたバーボンを飲み下すと、お勘定、といつのまにか調理場に姿を暗ましていたマスターに向かって、声を放った。
「お兄さん、ちょっと。ちょっと私の話を聞いてオクレ」
老人は腐ったヨーグルトのような口臭を男の顔に引っ掛けて、にたりと笑った。
即刻、男は強烈な吐き気を催したが、酸味を帯びた不快感をどうにかヘソの奥に引っ込めて生唾を飲み返した。理不尽なうすら涙にじじいをぶん殴りたくなった。
「ふふふん、あんた、メルニルのくせに救いも慈愛もないって顔してらっしゃるの」
トカゲ舌をペロリと這わせ、飛び出した鼻毛を弄びながら老人はまたもやきききと笑う。
「世紀の大救世主様はそんなあんたみたいな輩をひどく慈しんでおられるのよお」
男のなにやら沸々とわき上がるゆらめきに、血管はぴきぴきと肥え始め筋だった。
「疑念や不満は人間である証じゃ。立派にあんた人間じゃ。若くって羨ましいわい。しかしあんた。言っておくが祈りによって世界が救われるならもうとっくにこの世は救われておる」
「おいじじい。どこの誰だかわかんねえが、説教なら壇上でたれてろバカ」
男は喉元に押し殺した低音でドスをきかせて老人に凄んだが、
「祈りや喜捨なんてのは只の方便さ。祈りかい。きしししし。そんな簡単なことで幸せになれるのなら人の不幸はたいした不幸だ」
抑えきれなくなった男は右拳を振り上げると、力の限り自分の後頭部にそれを叩き込んだ。
ガッ!ッピーン、ィンィンィンィン。
眉間の奥でツーンとする三角形と、バネ仕掛けの床に乗ったようなぐわんぐわん、それに加えてさっき吸ったじじいの腐った息をフラッシュバック、その場に大量のゲロを吐くに至って本格的に涙があふれた。
「うあぁああぁ、おえっ、っぷ」
ひゃははははははははははは、じじいはどっからそんな声を生み出しているのかわからない不自然さで狂的に笑った。
「あんた!あんた立派なメルニルだぁ。非暴力!立派だ立派ぁ。ひひひひぃ、人を傷つけるに非ず、ってしっかり規律守ってるじゃないのよぉ」
男は老人の座っている椅子を思い切り蹴り飛ばし、仰向けに倒れたそのボロ布の固まりのような姿に力の限りの侮蔑、いい知れぬ激昂の束を唾にして吐きつけた。
老人はひしゃげた腰を打ちつけて、ううむ、と数秒唸った後に「目を裏返せ若造。世界はお前自身なんじゃ肉を食ええええ!!」と叫んで、そのままコウモリ酒を吐きだして崩れて沈んだ。
「ブラボー!!」
突然、ぱちぱちぱちぱち、とすっかり奥に引っ込んで我関せずだったマスターが、珍妙なヤギの面をかぶりながら拍手を携えて現れた。
「うーん、素晴らしいヒューマンぶりだったよ、最高だ」
「おい、てめえ。勘定だってさっき言っただろうがボケ茄子!無視しやがって糞野郎が。つーか何なんだよそのかぶりもんはてめえ」
「俺の信仰だ。気にするな」
悔しさと嘔吐のせいで男の顔は、涙、鼻水、涎、汗、あらゆる体液にきらきらと照り輝いていた。
男は肩でハァハァ、熱くなった拳をカウンターテーブルに叩き付けた。
「どいつもこいつも馬鹿にしやがってよお」
「お前もコレかぶれ。落ち着くぞ」

YES.god/hozzy

ベイビ。

やがて芽が生えたその場所からは、美しく透明な深い音色が漂いだした。
その音につられて蝶やカマキリやきりぎりすも集まってくるようになった。それは誰にも知られない、孤独さえも手が届かなかった暗がりに、始めて光が落ちた瞬間でもあった。メーワイは土の中にくるまりながら、遠い場所で夢を見る。微かな寝息が芽の根を震わせ、彼のやさしい呼吸を葉は世界にばらまいていた。

光のリズムを聴いたフクロウがコウモリに言った。
「おいおい、あそこの影がだんだん濃くなっていないか」
「ああ。恐ろしいね。あの光の音が強すぎるんだよ」
「このまんまじゃ僕らの闇が狂っちまう」
「うん。だんだん息苦しくなってきた」

月明かりが細々と見え隠れする中、ゆっくりと森のバランスが傾き始めていた。

メーワイの寝息は美しく、光を音に変えたように樹々を揺らしている。どんなに腕の立つバイオリン弾きにも表現できないような響きを浮かばせている。それもただ眠りに落ちているだけで彼は何も知らず望みもせずただそこで美を鳴らしているだけだった。それは不器用な美であった。彼の美は純粋である故のある種の暴力性も孕んでいた。少しぼやけたところで強烈な醜悪さを放ちながらもそこに燦然と存在している香水の輝きのようなものだ。ダイヤの原石よりも貴重で、同時に三文の価値もないような石くれのようにも思えるもの。むしろ、不幸を呼び起こす、過剰な優しさを粉末にしたようなもの。あるものには深い安らぎを与え、あるものには暗く灰色い憎しみを呼び起こすもの。

「あの芽をつんでくるよ」

そう言うと、コウモリは羽ばたいて、メーワイの額から伸びて地面に飛び出した新芽の葉をひきちぎってしまった。忌々しそうにその葉を眺めた後、生ゴミを捨てるように森の闇夜にそれを放って自らの巣に帰って行った。

また暗がりは、もとの暗がりに戻っていった。
ただ以前と違うのは、そこにはもう「無」というものがなくなっていた。
孤独が「ぐうぅう」と産声をあげた。

YES.houhou/hozzy

チチュウ。

ミュラル通りの一角にあるサーカステントの入り口でもぎりをしていた男が、突然ナイフを持ち出して暴れだした。そのときたまたま側にいた老婦人を肩で突き飛ばすと、わけのわからないことを喚きながらズボンをずりおろし、その場にあったパイプ椅子と交わるふりをした。男の唐突な行動に唖然とする通行人たちは誰一人として状況を把握できず、女たちはただ悲鳴をあげるばかりだった。そんな人間たちをよそに彼は焦点の合わない目で高らかに天をナイフで突き、張り裂けそうにこう叫んだ。
「俺は人間じゃねえ!わかってんのかてめえら、お前らカチカチなんだよ!俺を差別しやがって。おい糞やろう共、俺に近寄ったらぶっ殺すぞ、、、、、。で、で、で、で、でっかいナメクジ姫が、ずっとこっち見てんだよう」
意味不明である。
異常を察知したサーカス団の団長がテントから飛び出してくると、男はそちらをぎらっと睨み歯をむき出しにして飛びかかった。
二人は地面をころげて、もうもうと砂煙がたちこめる中もみあった。鳥が絶命するような奇妙なうなり声が増すにつれ、その激しさに更に視界が悪くなる。その声に気分が悪くなった少年はその場にうずくまって嘔吐した。それを見た少女も嘔吐した。ヒステリックに吠えつづける犬も混然とする群衆たちもその危機的な状況に全員パニックになり、気づけばあちこちで殴り合いの喧嘩も始まっていた。

町の警備隊がその場に到着した頃には、人々はぐったりとへたり込み、テントの前には男の皮がくしゃくしゃに横たわっていた。綺麗に脱皮した男は、そのまま町外れの森の方へ走って消えて行ったのだそうだ。
その姿を真近で見た団長は、目が潰れ、口も糸で縫われていて開けなくなっていた。救護班がその糸を取り外すと、団長は震えながら彼の見たその男の姿を意外にも饒舌に語った。
「あいつは人間じゃない、ナマコみたいにぶよぶよした化け物だった」
「皮から飛び出るとき一緒に二匹の小人が鼻から転がってきた。そいつが俺の口を縫ったんだ」
「姫が、姫がどうこうって言ってた、よくわかんねえ」
「俺の目、どうなっちまったんだ、」

YES.slug/hozzy

くしゃみがでなくなったある日。

通り過ぎて行った全ての物に、憎しみと感謝の念を込めて彼は筆を振り回していた。夜をなぞり、星影を映し、世界の闇を閉じ込め、呪詛を塗る。
5号のキャンバスはその体に窮屈することなく、彼の無言の暴走に同じく無言の広大さで答えつづけた。
汗をかくこともなく、虫の声のテンポで、抑えきれない絶望の噴出を生地に叩きつける。失ったはずの左足が、その躍動に熱く痺れてそこに在る感覚がする。水色の包帯は絵の具に染まってヘドロ色になってしまった。メーワイはそれで鼻をふいた。

涙があふれだしたい事にも気がつかず、メーワイは穴を掘った。
誰にも気づかれない誰も立ち止まらない湿った木陰に穴を掘る。
ここには孤独なんてものはない。
本当の孤立には孤独なんて名もつかない。
ここは孤独を知らない。

穴を掘る。
狭く深い穴を掘る。

メーワイは冬眠する。
卵になるイメージに、沈みゆく意識を溶け込ませて闇に落ちた。

YES.tamagone/hozzy