藍坊主 | Column
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藍坊主

Column

ハノン。

ガーベラはドライにならない雰囲気がしていたけど、なんとかパリパリになりました。東海大の皆さんに文化祭の時もらった花束、今日ようやく「ライトぶらさげ」から解放してやりました。ドライフラワー完成です。とても綺麗な瑞々しい花束を2回に渡って俺らにくれてありがとう。前回はただ枯らすだけで終わってしまったけど、今回はうまく形を残して保存することができました。家に元からついていたわけわからん形した照明にぶらさげて乾燥させていました(最近より郊外に引っ越しました、田舎万歳!)歩くたびに頭にぶつかるちょっと迷惑な照明くん、こんな風に役に立つとは思わんかった。良かったです。

バラ、カーネーション、かすみ草、ガーベラ。花束に詰まっていた彼女たち(くさいですな)、刹那的な美で終わらなくて良かったんじゃないかと勝手にご満悦です。

花って、奇麗ですよねぇ(ダリみたいなヒゲ親父が呟くように妖艶に、大胆に、、真剣に)
これって当たり前のこと?花が綺麗なのは。
この年になってようやく気づきました。
花なんて特に強く興味をもったこともなかったもので(生け花なんてのは未だに植物虐待だと思ってしまう)。

うーん。
いい匂いはしないけど、色が香っている。。ああぁ(バカ)。

乾燥させたほうがいい味だしてる側面もあるのね。

そんな理屈抜きに、形が腐らず残ってよかった。
花は一瞬の輝きが美しいのかもしれないけど、俺もそんな綺麗さをとっておきたくなってしまう。生け花もこれに似た感じなのかな(イメージに残す作業)。よくわかんねえけど。

とりあえず、初めてやったドライフラワー。成功して良かったです。
便所にかざります。
便所はひどい?
それが嫌ならトワレと呼びます。
華々しいトワレは、生活の安定の元です。

便所を馬鹿にするものは便所で泣く。
トイレが華やかなのはとてもうれしいのです。
ありがとう東海大。

YES,flower/hozzy

イグノラビムス。

今また、人生の中の不思議な出来事に出会って驚いています。
今日読んでいた本に「イグノラムス●イグノラビムス(我々は無知である。そして無知であり続けるだろう)」というフレーズが出てきました(われわれは知らないし、決して知ることはないであろう、とかの訳もあるから『世界は自分の感覚の範囲でしか結局はわからない。→重力なんて目に見えないじゃないか!結局仮定でしかない、真理じゃない、さあ重力を見せてくれよ、さあさあさあ!…..え?この体重が重力だって?意味わかんねー!この重さは俺の重ささ。さあさあさあ!!え?リンゴが地面に落ちる?そんなの当たり前じゃないか笑。もっと違う方法で真理ってやつを絶対的に見せてくれよ!…….ん?できない?じゃあきっかり信じるなんて無理だよプロフェッサー笑、そんなあ、常識って言ったってそんなあやふやなものが常識なら幽霊みたいな非科学的なもんだって同じくらい常識的に存在しちまうじゃねえかベイベー』みたいな意味のことなんだろうと思います)
人間には絶対的に到達することができないポイント、例えば自分の存在への謎や、神様が本当にいるのかどうか、目の前のパソコンが自分が見ているとき以外にもちゃんとそこに在るのかどうか(バカらしいけど笑、厳密に考えると俺は俺以外の視点からは確かにパソコンを見ることができねえ)、ちょっとふざけると自分の後ろ姿を生で見ることは一生できない(鏡や映像でしか自分の背中は見られない、中国雑技団は別だけど笑)とか、そう言うことをレイモンさんと言う偉い人が科学に向けて発した言葉らしいです(科学の根本にある客観性の否定)。
とりあえずその内容は置いといて、気になったのがこの「イグノラムス●イグノラビムス」という言葉の響きです。
俺が勝手に自分の造語たちの総称に名付けた「イグノフォン」という響きになんか似てるんです(イグノフォンも造語)。
ちなみにイグノラビムスはラテン語らしいです。
なんだかすげー気になってしまってちょっと調べてみたら、イグノ(igno)はラテン語で「未知」。フォン(phone)はギリシア語で「音」と言う意味を持っているらしいのです(英語のphoneの語源)。
ignoもphoneも英語にもよくでてくるフレーズなので(ignorance→無知、とか)、アルファベットにするとなるほどなあと思えるんですが、このigno-phone(イグノフォン)と言う思いつきと意味への結びつきの偶然性に一人で強烈に鳥肌が立ってしまいました(できれば誰かと一緒にこの激情を分かち合いたかった、正にこの感覚は他の人にとってのイグノラビムス、わけわかんねえ、です。。。)
俗に言ってしまえば、無意識的に英語の響きからこの言葉を思いついたのかも知れませんが、今日に至るまであまり深くは立ち入って考えたことがなかったので、つーか、思い至りもしなかった。
そもそも「思う」というほど考えもしなかった。本当に衝動的にドンッで使っていた。
何を書いているんだろう笑。。。
とにかくイグノフォンは「未知なる音、無知なる音(知ることができ無い音)→意味を持つまえの言葉→感覚のための響き」という意味に変換できるフレーズであることが運命的に判明したのでここに声高らかに表明します(偉そうに)!
本当にその通りに俺は今までの作品の中で使っているので、もし良ければそういう気分でもう一度聴いてみて下さい(偉そうに)

数学系の本(自分が大嫌いな笑)から音楽へ結びつく、やはり俺は人間に造られた世界に人間として生きているんだなと思いました。
論理も哲学ももの凄い密度で音楽と繋がってる。太陽系から見たら笑。
大層でゴミみたいな思考からでる感情をもっと、自分の音楽へ結びつけられたら、と今日も思います。
形式的宗教、宗教的形式はどこまでもうさん臭くてクソだけど、神秘はどこまでも世界に漂っていると強烈に思う。
そう言う意味での神様はいる。宗教を越えたところにいる。
怪しい新興宗教みたいな発言にはとらえないでください笑。
俺たちが生きている事実がもはや宗教の言う神秘を越えている。
存在が美しすぎます。
また酔ってます。

YES.ignophone/hozzy

僕の両指をかすめて。

タバコやお香なんかの灰が皿からこぼれ落ちたとき、もの凄くやってしまった感に侵されて気分が萎える。
こいつがカーペットなんかの繊維系敷物の上に落ちたときなんてのは焦げる恐れと合わせて最悪であります。
灰ってやつはまず指でつかめない。触れたら確実に崩れて余計に始末がつかなくなる。けれど結局どうにかしないといけないもんだから、とてーも優しくこいつをつまもうとする。息も止めて真剣に、です。しかし結果崩壊、固まりは無数の粉にかわる。あらあらやだやだ。だから始めっからティッュペーパーかなんかでごっそりとっちまえばよかったんだバカ、なんて文句垂れたところで結局もう一回同じような行動をとるに決まってる。俺には分かる。つまるとこ面倒くさいんです。初回にティッシュを取りに行くのがすげえ面倒くせえ。崩れたらもっと面倒くさくなるのはわかってるけど、一次的に「ティッシュを取りにいく」という行為が面倒くせえ。二次になって初めてティッシュ登場の具合がおさまりいいのです。
たかが灰でうだうだと失礼。
灰は触れたら崩れてしまう、灰ではなくなってしまう、別の何かに変形する、けれど触れなきゃどうにもできない。
灰は我々人間の言葉のように思えてしまって、わけわからん告白を述べるに至りましてしまいまして。
「つまり言葉は灰ってことさ、マドモアゼル」
体躯を寄せて、儚げに。。。
ぶぶぶぶん。

ふぃー、今日は曲作りはかどりました。色んな意味でとんでもねえの用意しているつもりなのでお楽しみにしていてください。
焼酎が骨身に刺さってしまった、ヨ。
おやすみなさい。

YES.ash/hozzy

精神。

「神様はなんで俺をこんな酷いめに遭わすんだろかな。祈っても祈っても幸せになりゃしねえ」
ヤニに染まってささくれたバーカウンターで、筋肉質の白い男がマスターに語りかけていた。
「あんたが言う神様ってのはなんだい、あのバッテンマークのやつかい?それともたいそうな口ひげ生やしてるやつらがブツブツ唱えながら持ち上げている方のやつかい?」
時の制裁でヒビが走り、今にも砕け崩れそうなグラスの横腹をスナップで男の前に滑らせてマスターは柔らかに微笑んだ。
「ははふぅ、ちげえよ。俺はメルニル教さ。植物敬って野菜食わない、あのしみったれた陰気臭い教団徒さ」
しなびたサラミを口の端で噛んで男はバーボンをのど元に流し込んだ。
「陰気くさいってよ、そんな風に自分の信仰をけなすもんじゃねえぞジョルベルニ」
「ひっ、頻繁な喜捨のせいでうちの家計は灰になっちまった。火の車ってのはまだまだ余裕のあるやつが吐くセリフさ。うちの経済はさ、火がメラメラついて景気よくなる前にもう灰になっちまった原爆くらったみてえな状態なんだよマスター」
男はもう一口喉の奥にアルコールを流し込むと、血走った目を中空に漂わせてゲップを吐いた。
「七杯も呑んどいて毒づいてんのはどの口だ。きしゃぽっぽ」
マスターがおどけて言うと、にやりとして男は返した。
「喜捨ってやつはよ、響きはとってもありがたいんだがな、実質貧乏の端を強制的になめさせられて、精進せよせよって頑張らせてくれなさるよくわかんねえ、ほんとによくわかんねえ教えよ。つーかよ、あれは搾取の変態系だよ。俺たちは吸い取られて喜んでんだ。馬鹿だ。糞だよなほんとよ。それが俺たちメルニルさ。くだらないヒョロヒョロしたカスみてえなもんだよ」
「じゃあなんでお前はそれにしがみついてんだ?」
「そこに神がいるからさ」
ひと時無言。そして窓が風に鳴った。
「なあ、俺酔い過ぎかなあ?」
マスターは歴史の生き証人のようないささか味が染み出すぎているグラスケースの端から、これまたこの店に不釣り合いな少し高級そうなフォルムのワイングラスを取り出して息を吹きかけて、布をかぶせた。
「お前が酔うのはちっとも悪くねえよお。なんせ俺が儲かってちっとばかしは裕福になるからなあ。店のもんさえ壊さなければ、死ぬまで飲んでも差し支えないよお。つーか死ぬまで飲んで金をたんまり落とし給え。それが世の中に対する喜捨ってもんさ」
マスターはそう言ってぎこちなく唇を曲げてウインクすると、満足したようにもう一度グラスにはあーっと息を吹きかけた。
「へへへ、そうさあ、故に小生たんまり酒を呑んで奉るのでござるの巻きー」
ぐいっとグラスの底を飲み干し、マッチを摩ってタバコに火をつけようと男がポケットに手を突っ込んだ瞬間、後ろの方の席でガタッと椅子を引きずる音がして空気が軋んだ。
「あんた。メルニルなんかい?」
「あ?」
赤とも黒ともつかぬ、すり切れてボロボロにくすんだ布巻きを纏った老人がすりすりと男の方に滲みよりながら静かに口を割いた。老人は白亜の目を濁らせて、歯のない口の端に黄色い泡を浮かばせてきききと笑っている。
「あんた。メルニル?」
再び問われた老人の問いに男は薄気味悪い気持ちを抱えながら答えた。
「そうだよ。メルニルだけど。なんか?」
老人は男の隣の、足が今にもかけ落ちそうなスツールに大仰そうにすわると「コウモリ酒をもう一杯」とマスターに静かに言葉を放った。
「いやね、私もメルニルなもんでね」
コウモリ酒ってよ、あんた、魔法使いのじいさんかいな。
男は警戒しつつもこの老人を隣にしてもう一杯、バーボンをロックで頼んだ。
やたらと磨き込まれて痛ましいほど透明な丸窓の向こうで、夜は永遠に続くかのような密度の濃さで黒を孕み込み、酒場の薄暗い照明にひどく反射して、この空間を今にも飲み下すようにぎらついている。少々居心地が悪くなってきた。
「そうか。じいさんもメルニル拝んでるんだな。どうだい。調子いいかい?」
「ええ。すこぶるいい具合でございます」
信じられないくらい長い舌を口から伸ばして、コウモリ酒をぴちゃぴちゃと嘗めながら老人は盲の目を更に深く濁らせて微笑む。
目をそらした男は、ぐいっとまたバーボンを飲み下すと、お勘定、といつのまにか調理場に姿を暗ましていたマスターに向かって、声を放った。
「お兄さん、ちょっと。ちょっと私の話を聞いてオクレ」
老人は腐ったヨーグルトのような口臭を男の顔に引っ掛けて、にたりと笑った。
即刻、男は強烈な吐き気を催したが、酸味を帯びた不快感をどうにかヘソの奥に引っ込めて生唾を飲み返した。理不尽なうすら涙にじじいをぶん殴りたくなった。
「ふふふん、あんた、メルニルのくせに救いも慈愛もないって顔してらっしゃるの」
トカゲ舌をペロリと這わせ、飛び出した鼻毛を弄びながら老人はまたもやきききと笑う。
「世紀の大救世主様はそんなあんたみたいな輩をひどく慈しんでおられるのよお」
男のなにやら沸々とわき上がるゆらめきに、血管はぴきぴきと肥え始め筋だった。
「疑念や不満は人間である証じゃ。立派にあんた人間じゃ。若くって羨ましいわい。しかしあんた。言っておくが祈りによって世界が救われるならもうとっくにこの世は救われておる」
「おいじじい。どこの誰だかわかんねえが、説教なら壇上でたれてろバカ」
男は喉元に押し殺した低音でドスをきかせて老人に凄んだが、
「祈りや喜捨なんてのは只の方便さ。祈りかい。きしししし。そんな簡単なことで幸せになれるのなら人の不幸はたいした不幸だ」
抑えきれなくなった男は右拳を振り上げると、力の限り自分の後頭部にそれを叩き込んだ。
ガッ!ッピーン、ィンィンィンィン。
眉間の奥でツーンとする三角形と、バネ仕掛けの床に乗ったようなぐわんぐわん、それに加えてさっき吸ったじじいの腐った息をフラッシュバック、その場に大量のゲロを吐くに至って本格的に涙があふれた。
「うあぁああぁ、おえっ、っぷ」
ひゃははははははははははは、じじいはどっからそんな声を生み出しているのかわからない不自然さで狂的に笑った。
「あんた!あんた立派なメルニルだぁ。非暴力!立派だ立派ぁ。ひひひひぃ、人を傷つけるに非ず、ってしっかり規律守ってるじゃないのよぉ」
男は老人の座っている椅子を思い切り蹴り飛ばし、仰向けに倒れたそのボロ布の固まりのような姿に力の限りの侮蔑、いい知れぬ激昂の束を唾にして吐きつけた。
老人はひしゃげた腰を打ちつけて、ううむ、と数秒唸った後に「目を裏返せ若造。世界はお前自身なんじゃ肉を食ええええ!!」と叫んで、そのままコウモリ酒を吐きだして崩れて沈んだ。
「ブラボー!!」
突然、ぱちぱちぱちぱち、とすっかり奥に引っ込んで我関せずだったマスターが、珍妙なヤギの面をかぶりながら拍手を携えて現れた。
「うーん、素晴らしいヒューマンぶりだったよ、最高だ」
「おい、てめえ。勘定だってさっき言っただろうがボケ茄子!無視しやがって糞野郎が。つーか何なんだよそのかぶりもんはてめえ」
「俺の信仰だ。気にするな」
悔しさと嘔吐のせいで男の顔は、涙、鼻水、涎、汗、あらゆる体液にきらきらと照り輝いていた。
男は肩でハァハァ、熱くなった拳をカウンターテーブルに叩き付けた。
「どいつもこいつも馬鹿にしやがってよお」
「お前もコレかぶれ。落ち着くぞ」

YES.god/hozzy

ベイビ。

やがて芽が生えたその場所からは、美しく透明な深い音色が漂いだした。
その音につられて蝶やカマキリやきりぎりすも集まってくるようになった。それは誰にも知られない、孤独さえも手が届かなかった暗がりに、始めて光が落ちた瞬間でもあった。メーワイは土の中にくるまりながら、遠い場所で夢を見る。微かな寝息が芽の根を震わせ、彼のやさしい呼吸を葉は世界にばらまいていた。

光のリズムを聴いたフクロウがコウモリに言った。
「おいおい、あそこの影がだんだん濃くなっていないか」
「ああ。恐ろしいね。あの光の音が強すぎるんだよ」
「このまんまじゃ僕らの闇が狂っちまう」
「うん。だんだん息苦しくなってきた」

月明かりが細々と見え隠れする中、ゆっくりと森のバランスが傾き始めていた。

メーワイの寝息は美しく、光を音に変えたように樹々を揺らしている。どんなに腕の立つバイオリン弾きにも表現できないような響きを浮かばせている。それもただ眠りに落ちているだけで彼は何も知らず望みもせずただそこで美を鳴らしているだけだった。それは不器用な美であった。彼の美は純粋である故のある種の暴力性も孕んでいた。少しぼやけたところで強烈な醜悪さを放ちながらもそこに燦然と存在している香水の輝きのようなものだ。ダイヤの原石よりも貴重で、同時に三文の価値もないような石くれのようにも思えるもの。むしろ、不幸を呼び起こす、過剰な優しさを粉末にしたようなもの。あるものには深い安らぎを与え、あるものには暗く灰色い憎しみを呼び起こすもの。

「あの芽をつんでくるよ」

そう言うと、コウモリは羽ばたいて、メーワイの額から伸びて地面に飛び出した新芽の葉をひきちぎってしまった。忌々しそうにその葉を眺めた後、生ゴミを捨てるように森の闇夜にそれを放って自らの巣に帰って行った。

また暗がりは、もとの暗がりに戻っていった。
ただ以前と違うのは、そこにはもう「無」というものがなくなっていた。
孤独が「ぐうぅう」と産声をあげた。

YES.houhou/hozzy

チチュウ。

ミュラル通りの一角にあるサーカステントの入り口でもぎりをしていた男が、突然ナイフを持ち出して暴れだした。そのときたまたま側にいた老婦人を肩で突き飛ばすと、わけのわからないことを喚きながらズボンをずりおろし、その場にあったパイプ椅子と交わるふりをした。男の唐突な行動に唖然とする通行人たちは誰一人として状況を把握できず、女たちはただ悲鳴をあげるばかりだった。そんな人間たちをよそに彼は焦点の合わない目で高らかに天をナイフで突き、張り裂けそうにこう叫んだ。
「俺は人間じゃねえ!わかってんのかてめえら、お前らカチカチなんだよ!俺を差別しやがって。おい糞やろう共、俺に近寄ったらぶっ殺すぞ、、、、、。で、で、で、で、でっかいナメクジ姫が、ずっとこっち見てんだよう」
意味不明である。
異常を察知したサーカス団の団長がテントから飛び出してくると、男はそちらをぎらっと睨み歯をむき出しにして飛びかかった。
二人は地面をころげて、もうもうと砂煙がたちこめる中もみあった。鳥が絶命するような奇妙なうなり声が増すにつれ、その激しさに更に視界が悪くなる。その声に気分が悪くなった少年はその場にうずくまって嘔吐した。それを見た少女も嘔吐した。ヒステリックに吠えつづける犬も混然とする群衆たちもその危機的な状況に全員パニックになり、気づけばあちこちで殴り合いの喧嘩も始まっていた。

町の警備隊がその場に到着した頃には、人々はぐったりとへたり込み、テントの前には男の皮がくしゃくしゃに横たわっていた。綺麗に脱皮した男は、そのまま町外れの森の方へ走って消えて行ったのだそうだ。
その姿を真近で見た団長は、目が潰れ、口も糸で縫われていて開けなくなっていた。救護班がその糸を取り外すと、団長は震えながら彼の見たその男の姿を意外にも饒舌に語った。
「あいつは人間じゃない、ナマコみたいにぶよぶよした化け物だった」
「皮から飛び出るとき一緒に二匹の小人が鼻から転がってきた。そいつが俺の口を縫ったんだ」
「姫が、姫がどうこうって言ってた、よくわかんねえ」
「俺の目、どうなっちまったんだ、」

YES.slug/hozzy

くしゃみがでなくなったある日。

通り過ぎて行った全ての物に、憎しみと感謝の念を込めて彼は筆を振り回していた。夜をなぞり、星影を映し、世界の闇を閉じ込め、呪詛を塗る。
5号のキャンバスはその体に窮屈することなく、彼の無言の暴走に同じく無言の広大さで答えつづけた。
汗をかくこともなく、虫の声のテンポで、抑えきれない絶望の噴出を生地に叩きつける。失ったはずの左足が、その躍動に熱く痺れてそこに在る感覚がする。水色の包帯は絵の具に染まってヘドロ色になってしまった。メーワイはそれで鼻をふいた。

涙があふれだしたい事にも気がつかず、メーワイは穴を掘った。
誰にも気づかれない誰も立ち止まらない湿った木陰に穴を掘る。
ここには孤独なんてものはない。
本当の孤立には孤独なんて名もつかない。
ここは孤独を知らない。

穴を掘る。
狭く深い穴を掘る。

メーワイは冬眠する。
卵になるイメージに、沈みゆく意識を溶け込ませて闇に落ちた。

YES.tamagone/hozzy

月と森小人の踊り。

ブログに書いてあったforestoneって文字を改めてじーっと眺めてみたらforest+tone以外に更なる単語の組み合わせを発見!

for rest tone

for esto tone

for esto one

合いそうなやつでこんだけありました。Estoはエスペラント語で「存在」という意味です。Lumo(ひかり)やLuno(つき、羽化の月の主人公の名前)と一緒の言語です。

forest stone

for rest stone

あんま企画に関係なさそうな組み合わせでこんなのも発見。

つーか、やっぱアルファベット系の言葉は響きが綺麗ですね。くやしいけど、日本語にはない流れがある。ひゅるひゅるしてる (くやしいので擬音語で対抗)


なんだか「森」とか「存在」が最近俺の中でもぶくぶく膨れ上がってきていたような気がするので、くるべくしてきた言葉みたいに感じられてきてますゾ笑。それは言葉への意識の投影だ、とユウイチは言うかもしれないけど笑。


これをぽん、と出したタクロウ(だった気がする)、ナイスぽんっ。

「燃えよ藤森」からこうきたとは。


ちなみになんか「ロハスな感じだね!」と思った方がいたら、ロハスって言わないでおくんなさいまし。
俺、ロハスって言葉嫌いやねん笑。

YES,forestone/hozzy

2時からの徘徊。

マンドリンボーイがやってきて、へこたれた顔をしてうつむいてるものだから、「帰りなさい」と促したら、タンバリンジェントルさんに変身をした。
ぬらぬらぬら、リヴァーブをあんまりかけないでおくれ、と丁寧に会釈をするところ、さすがジェントルマンである。
いきつけの飲み屋に誘ったところ、おずおずと鈴を一個差し出して、これで勘弁してください、って俺の嫌いな蛍光灯の光の下で懇願する。
「いいから、チャンジャと麒麟で一杯やろうよ」って、いくら言っても首をふるだけのジェントル野郎。
お前の優しさは鬼ごろし以下だ。
メチルの方がまだましだ。

今回の曲書き、ひどく神経がずるずるになります。耳が5個くらいになる。
さっき笑いが止まらなくなったかと思えば、今度は死にたい気分になる。
○○の法則に従えば、ウンコしかできず、黄金を目指せば、鋼鉄の壁につるはしはひしゃげてよれる。するめいかを噛みながら、イカの人生について思いを巡らせてしまう始末。のどの奥の味がデロンドドン。

セミが結構死んじゃいましたね。

YES,bababababa/hozzy

凄い雷で思い出したこと。

否定の否定の否定=否定という常識。
否定の否定の否定=第四の新しい肯定にならないのはなぜか。

否定の否定=1→2→1。
「1⇔2」の行ったり来たりルール。
常識。

否定の否定=1→2→3って言ったら、
非常識。
けど
「1→2→3」って物事が飛ぶ瞬間は、生活してればたくさんある。

「この林檎じゃない、けど、あの林檎でもない、その林檎です」とか。
「人生は面白くない、けど、悪くもないゼ、不思議なもんです」とか。

「これでもない、あれでもない、ああ、それですそれです」の否定の否定は、「1⇔2」の行ったり来たりルールに当てはまらない「1→2→3」。
この仕組みは、どんな常識であらわすんだ。

あとこれ、
幼稚園くらいの時によく混乱した記憶があるんだけど、

「今何時?」
「10時5分前よ」

こんな当たり障りのないよくある会話。
なのにもの凄く不思議に思っていた時期がありました。
それは「前」ってところの考え方。

この「10時5分前」って9時55分のことなのか、10時5分のことなのかでよく混乱していた。
今だったら、当たり前のように9時55分のことだってすぐにわかるけど笑、幼子にとっては「10時5分前」は10時5分のことにも思えてしまうのです。
だって、「10時より5分前方にある時間」って捉えられるもの。前にある、先にあるって。むしろ俺はこっちの解釈の方が好きでした。けれどそれではいけないのです。そんなんじゃ大人になんかなれません。
ルールと言うのは不条理ダ。

YES.105/hozzy