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メンバーによる『木造の瞬間』収録の楽曲解説!

群青 hozzy

去年から散々この曲について、オフィシャルでも語らせてもらっているのですが、初めてここに来てくれた人のためにも再度。
この曲が浮かんだ 2017年の春手前くらいの時から、自分もバンドメンバーも一気に勢いづいてきたのを覚えています。
それまで試行錯誤しながら探していた、手にしたかった感触に触れられた瞬間。
「やっと、お前、来てくれたな、ここに!」と、我々だけじゃなく、ずっと藍坊主を応援してきてくれていた皆さんもきっとそう思ってくれたんじゃないかと思っています。
一言「青春の歌」と言ってしまってもいいのですが、時間が経って改めて今、群青を聴いてみると、やっぱりこれまで我々が悩んできた分だけ、奥の方にもちゃんと深い階層があるように感じられて、自分たちの音楽としっかり向き合ってきて良かったなと、誇らしく思わせてくれる「深い青さ」を帯びている曲です。
これから先、まだまだ藍坊主でできること、このバンドでしか表現できない微妙なさじ加減の音楽を作ることを信じさせてくれた曲。
クサイけど、自分にとっての”希望の曲”。
またこんな曲を作ってみたい!これを超える曲を!
と、青臭く今日も制作に向かえるのも、群青のおかげです。
生涯好きだと言える、そんな曲。

ダンス 田中ユウイチ

とても好きな曲。
演奏の切れ味と、鉛色の空を漂っているようなメロディーと、心の柔らかい部分がむき出しになった言葉。
コードの構成は複雑なんだけど、それにも関わらず純度の高い透明さを感じることが出来て、
藤森以外絶対こんな曲作れるやついないだろって、また改めてそう思った。

楽器の出入りや場面ごとの緊張感が恐らくこのアルバムで一番繊細に構成されている曲でもあるけど、
群青の制作から一緒にやり始めたレコーディングエンジニアの高桑さんにその部分を的確に読み取って頂き、
ディレクターの時乗さん(コード進行の魔術師)に各シークエンスの展開をよりドラマチックにブラッシュアップして頂き、
チームに強い信頼感を生み出す作品にもなった。

「それは確かにここにあった、だが今はもうない」

それを求めて僕らはダンスするのだろうか。
そこにあったものを超えるために、
そこに自分がいたことを証明するために。

ライブで演奏するのがとても楽しみ。

嘘みたいな奇跡を 藤森真一

夏前だったか。「ミニアルバム用に直球ど真ん中な曲を書きたい。」と思いたち、その事をメンバーへ話しました。
場所はリハーサル終わりの楽器倉庫。
3人は僕の話しを聞き「藤森なら出来る。」と真剣に言ってくれ、嬉しかったのを覚えています。

それから、とにかく沢山のメロディーを書きました。
20代前半の頃のように我武者らに。アートとは正反対に。反感を買うかもしれないけど、職業作家的に。
50個近く書いて、自信のある10個に絞り、
hozzyをスタジオへ誘い、歌って貰いました。

そしてひたすら録音を繰り返し、取捨選択をして1曲に絞ったのが「嘘みたいな奇跡を」の原型です。

余談だけど、hozzyが「俺も新曲出来たー。」と言ってこの日に弾き語りで聴かせてくれたのが
「トマト」でした。

「鏡を見なくてもヒゲが剃れるくらい。」が頭にこびり付きながら、
差し入れで持ってきてくれたアイスコーヒーを飲みながら、
この曲に命を吹き込めむべきは、俺じゃないなー。思っていました。

2回目の作業は、確か、ライブリハーサルと兼ねたスタジオで行った気がします。
映画「太陽の夜」の企画と平行していて忙しかったけど、かなり細かくメロディーを詰めた後、
作詞をhozzyにお願いしました。
「了解!」と即答で引き受けてくれた後で、
高いハードルで依頼してしまったことに気付きました。

人が描いた下絵で、絵を完成させる。これは難しい作業だと思います。
抽象的な絵、例えば風景描写なら出来るかもしれないけど、
「この曲は直球なんだ。」という情報を全員で共有しちゃってる。

「あぁー。hozzy悩んでるだろうなぁー。」と思ってたら、
案の定悩んでました。笑

ただ、完成した歌詞を見た時は、本当に感動しました。

そこには、夏の部屋に缶詰になりながら書いたような、
汗臭く、切ない歌がありました。
青春時代に聴いて、何回も涙を流したゴイステの名曲「愛しておくれ」に勝るような、
「愛してる」がありました。
全力で叫ぶ「ありがとう」がありました。

簡単な単語。ありふれた言葉。を乗せた楽曲は
その後、バンドアレンジで、このアルバムの柱になったと言えます。

今迄の自分達なら、照れくさくて言えなかった。
仮に1人が言えても、誰かがハニカんでしまい4人の想いにならなかった。
でも今の藍坊主なら歌える、
あなたへ向けた歌です。

この強さは、心を支えることが出来ると信じています。

同窓会の手紙 渡辺拓郎

今回のアルバムタイトルを決める際に「藍坊主」というタイトルが真っ先に浮かんでしまった。
そのくらい今回は藍坊主っぽい物になったのではないかと思っている。
しかしこの曲はその中でも異質な空気を持っている。
知っているけど知らない感じ。
誰かが言った「藍坊主ってこういうのやったことないよね」という言葉が印象に残っている。
別に新しいことや開拓だとか挑戦めいた感覚はなくて、素直に思った通りに時間は進んでいったのに何かに引っ張られるように仕上がった。
ひょっとしたら一番バンドっぽい時間を過ごしていたんだろうなと今は思う。
そしてこれは多分だけど、知らないのではなくてずっと昔に忘れてしまった物に触れていた時間だったのかもしれない。

トマト 渡辺拓郎

今回は別れの歌詞が多い。
みんなそんな気分なのかはわからない。
でもなんかしっくり来ている自分がいる。
何かから別れたのだ。
つないでいた手を離したのか、持っていたモノを捨てたのか。
遠くても姿が見える場所に立っていたけどその時はもう姿は見えなかった。
やるべきことはたくさんあるけど、順位をつけるなら自分の一番はドラムをどうにかする、ドラムでどうにかすることだとずっと思っている。
思っていた...。
そう思っていたかった...のかもしれない。
けどこの曲はドラム叩かない方がいいんじゃないか?って曲をもらった日から録り終わるまでずっと思ってた。
けど今までで一番ドラムに関しての仕上がりは満足できた。
こういう音色でこういう歌い回しで叩きたい...と思い続けてたことができた。
追い求めてるうちは手に入らない...手に入れた時には追い求めていたことを忘れている。
...けど追い求めないと手に入らない。
やっぱりそういうことかもしれないなぁ。
音楽はいつだってそこにいる。
自分は基本的には追う側で探し続ける立場だ。
だけど今回はこの曲のおかげでメガネかけてるのにメガネ探したりする感覚くらいに音楽に近づけたような気がしている。

かさぶた 田中ユウイチ

かさぶたを初めて聴いたのはhozzyとモーリーがやってる弾き語りイベントの時で、
歌とギター1本で演奏されたこの曲にぶん殴られたような気分になったことをよく覚えてる。
直前までの他愛もないMCからみるみる曲の世界を立ち上げていくhozzyの後ろ姿と、
みるみるそれに吸い込まれていくようなお客さんの表情が強烈に頭に残っていて、
そのせいもあって、この曲のアレンジはとても時間がかかってしまった。

「未来も過去もねえよ、今しかねえんだよ。」

あの日受け取ったものに見合う仕事を、自分は出来ているのだろうか?
あの日自分が感じたことを、同じように多くの人に伝えられるのだろうか?
作っては壊しを繰り返し、自問自答の日々の中で自分が導かれた答えは

「それを決めるのは、お前だ」
ということだった。

伝える、ということについて多くの示唆を与えてくれた作品。
今の藍坊主にしか歌えないテーマと、そのテーマを内側から生きてきた
バンドの力の結晶のようなサウンドを作れたと思います。

ブラッドオレンジ 藤森真一

この曲の制作はサビメロが「ドーン!」と降りてきたところから始まりました。
夜中に一人、たった2畳の録音ブース内で興奮したのを覚えています。
ノスタルジックな響きがあるメロディーだったから、作詞作業も自然と「あの頃」を思い出しながらの描写になりました。
懐かしくてキュンとなる藍坊主結成当初のイメージです。

現在34歳。結成17年だから僕の人生の丁度半分が藍坊主の活動期間になりました。(応援してくれる方、本当にありがとう。)
当時の自分を覚醒させながらの作詞。それはプライドだけは高い17歳の青年と対話をするような作業でした。
hozzyから「もっと当時の感覚になりきった方が面白い歌詞になるよ!」とアドバイスをもらってからは「リアリティーのない歌詞になったらどうしよう。」という不安も吹き飛び、気付いたら17歳頃にみた景色がくっきりと見えるようになりました。
当時のことを「根拠のない自信があったから無敵だった。」と記憶していたけど、本当は毎日が悔しくてしょうがなかったことを思い出した。
高らかに掲げた拳の中身は「俺はこんなもんじゃねぇ。」と爪を立てて血が滲んでいた。

「あぁ。そうだった。だから俺はプロミュージシャンになったんだった。」とルーツを噛み締めながら書き上げました。

アレンジはユウイチが、アンサンブルは時乗さんが指揮をとって進めてくれ、ビート感は骨太の拓郎サウンドで表現。バンド全員で今の勢いをレコーディングしました。
更に、同郷の勝又監督の映画「太陽の夜」のエンディングテーマになることが決定しています。
群青、太陽の夜、そしてブラッドオレンジは3部作として捉えてもよい気がします。僕らが見てきた青春の景色を是非体感して欲しいです。

「木造の瞬間」リリース記念!#企画!

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#嘘みたいな奇跡を
#木造の瞬間

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