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あの化け物は狂ってやがる。

風の谷のナウシカのアニメになる前の原作、さっき読み終えてぶるっときてます。
今更ながら、こりゃすげえ。
ずーっと前からうちの旧スタッフのユウスケに「読め、絶対!」と薦められていたんだけど、なんかずっと無視してた笑。
いや、すまんミタケ殿。すごい事になっていたよほんと。

アニメ版のやつは何度も何度も見ていたけど、結局原型のほんの一握りしか見ていなかったんですね。奥深い映画だとは思っていたけれど、もっとずっと遠いところにこんなおっかないもんが配置されていたとは知らなんだ。ジョッキリされちゃいました。

巨神兵オーマのポジションには本当にずーんとなりました。空を飛んでいる彼の姿が特に救いようがない印象をびしばし放っているように思えてしまって、過去の回想シーンで巨神兵が集団で空を飛んでいる画は、小さいカットなのに今も強烈に頭の中に残っています。ただの兵器じゃなかったと話の中で仄めかされていたけど、あれは何だったんだろうってどえらく気になっている始末。

巨神兵が「調停者」ってのは彼らの生みの親が彼らにインプットした名目上の役割で、結局世界再生のために作られた「兵器」だったのか、それとも本当に何事かの「調停者」として役割を与えられながら生まれてきた疑似神様みたいなものだったのか、それともまだ想像もつかないような秘密がもっとよく読めば現れてくるのか、ぐるぐると色々想像してしまいます。
でも、どれにしても結局悲しい理由があるような気がするのは否めないし、だからこそこの物語の中でオーマは一番美しく思えました。あと、清浄になった世界に成仏していった皇弟の魂。最後の彼の魂の無邪気さに泣きそうになった。

らんっ、らーらららんらんらん…、らんっ、らーらららーーん…。

あの不気味なシーンのような感触をじっくりと眺められた全七巻でした。

ユパ様に合掌。

YES.daikaishou/hozzy

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